クリス・ブライアントが総額2億ドルの契約延長を拒否 21年問題が浮き彫りつつあるカブス

先日、各メディアはカブスの主砲クリス・ブライアント三塁手が総額2億ドルの契約延長のオファーを拒否していたと一斉に報じた。彼の代理人はこれまで多くの大型契約を勝ち取ってきた敏腕スコット・ボラス氏だ。そのため当然と言える判断だろう。

 

11年オフからカブスの再建を推し進めてきた編成トップのセオ・エプスティーンにとって、クリス・ブライアントは再建の象徴的存在である。またメジャー通算4年で、.285/.385/.900と球界を代表する強打の三塁手の1人だ。新人王、MVP、108年ぶりの世界一に貢献と球団にとってこれほどフランチャイズ・プレイヤーに似合った選手はなかなかお目にかかれない。

 

FAとなるのは21年シーズン終了後で、22年シーズン開幕は30歳で迎えることになる。現状の成績を維持したまま21年オフのFA市場に打って出れば10年3億ドル並の契約を得ることが予想される。FA市場に出回るときの年齢や選手としてのタイプが似ているロッキーズのノーラン・アレナードが19年オフにFAとなるため、これがブライアントの契約の1つの目安になるかもしれない。

 

以下参照

ジャンカルロ・スタントン(OF)

13年3億2500万ドル

 

アルバート・プーホルス(1B)

10年2億5400万ドル

 

ミゲル・カブレラ(1B)

8年2億4800万ドル

 

ロビンソン・カノー(2B)

10年2億4000万ドル

 

プリンス・フィルダー(1B)

9年2億1400万ドル

 

ジェイソン・ヘイワード(OF)

8年1億8400万ドル

 

クリス・デービス(1B)

7年1億6100万ドル

 

エリック・ホズマー(1B)

8年1億4400万ドル

 

 

カブスにとって今後の悩みの種は「21年問題」だ。21年オフにブライアントの他に、アンソニー・リゾー、ハビア・バイエズ、アディソン・ラッセル、カイル・シュワーバーといった現状のチームを支えている主力選手たちが揃ってFAとなる。全員を引き留めるのは不可能だが、ブライアントとバイエズに関しては契約延長もしくは再契約の可能性が高いとみられる。毎年OPS.900を狙えるリゾーは貴重な存在だが、ポジションがファーストのため他のポジションより代わりの選手を見つけてくることは難しくはない。またブライアントと長期契約を結べば将来的にはファーストへの転向の可能性も考えられるため、ポジションを確保しておきたいところだ。ラッセルはマイナー時代の評価と比較する打撃面で伸び悩んでいて、また私生活でも問題を抱えているため現段階では契約延長は考えられない。シュワーバーもリゾーと同じく、守備・走塁面で問題があるため契約延長の優先度は低いだろう。バイエズは年々打力を身に付けていて、本格的にメジャーでレギュラーに定着した16年からOPSは150ポイントほど上昇している。また内野全般を平均以上で守れる点が価値をより一層高くしている。ただ、ここ3年の出塁率が.320と選球眼に問題を抱える。

 

契約延長(再契約)の優先順位

1クリス・ブライアント

2ハビア・バイエズ

3アンソニー・リゾー

4アディソン・ラッセル

5カイル・シュワーバー

 

ブライアントの引き留めに成功しても決してカブスの未来は明るくはない。当サイトが8月に発表した有望株充実度ランキングでは29位と下位に位置していて、今後も継続して勝ち続けるためにはマイナー組織の充実が必須だ。

今後は将来を見据えての動きが少しずつ増えていく可能性がある一方、21年までの残り3年間全力で勝負するのも1つの球団戦略だろう。